不動産売却と健康保険料の影響とは?扶養はどうなる?保険料が上がらない方法

不動産売却と健康保険料

色々と議論はありますが、我が国は世界の中でも社会保障制度が整備されている国として認知されています。

日本の社会保障制度は多岐に渡り、国民の病気や怪我に対する給付を行う「社会保険」、障害者や母子家庭などを支援する「社会福祉」、生活保護制度などの「公的扶助」、国民の健康を守る「保健医療・公衆衛生」などから成り立っています。

一見すると、上記は不動産の売却とは関係ないように思えますが、実は影響が及ぶ分野があります。

一番最初に挙げた「社会保険」分野はさらに医療保険と労働保険の方面に分かれますが、前者の医療保険の制度において不動産の売却が関係してくることがあります。

この章では医療保険(健康保険全般)に対する不動産売却の影響について解説します。

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不動産売却が健康保険にもたらす影響要素とは?

不動産売却と健康保険
一見何も関係ないように思える不動産と健康保険ですが、影響を与える要素は不動産の売却に伴って発生する売却益、つまり儲けの額です。

売却に伴って利益が出れば、わが国では儲けに対して税金がかけられるので「不動産譲渡所得税」の課税対象になり、必要な税金を納めなければなりません。

不動産譲渡所得税については別章で詳しく解説していますからそちらも参考にして頂きたいのですが、税方面は財務省が管轄するもので、一定の納税・徴税ルールに従って処理されます。

一方、医療保険は厚生労働省が管轄するもので、社会保険全体として税とは別枠のルールによって処理されます。

税金(不動産譲渡所得税)を納めたから国民の義務は全て果たした、とは必ずしも限らず、健康保険方面にも影響が出てくる可能性があるということです。

その可能性を知るには、医療保険の大まかな仕組みを理解しなければならないので、まずは次の項で全体の外観を見てみましょう。

医療保険の全体像を確認

私たちが「健康保険」というワードを聞いた時、無意識のうちに「病院で本来よりも安く受診できる制度」と認識しているのでお互い話が通じますが、実は「健康保険」というのは医療保険制度のうちの一つであり、不動産売却との絡みを理解するにはもっと正確に制度を理解する必要があります。

「健康保険=本来より安く受診できる制度」であることは正解なのですが、実際には医療保険は主に以下の四つの種類に分けられます。

人によって、上記のどの医療保険制度に加入するかが異なり、それによって不動産売却の影響が及ぶか否かが変わってきます。

次の項からそれぞれの医療保険加入者にどのように影響してくるのか見ていきましょう。

扶養が外れることもある!「①健康保険」加入者への影響は?

健康保険加入者への影響
「健康保険」は、サラリーマンなど企業等に雇われて働いている人が加入する医療保険です。

健康保険は、大手企業等が独自に運営する組合健保と、中小の企業の従業員が加入する協会けんぽがありますが、どちらも「健康保険」に属します。

この「健康保険」加入者の場合、不動産の売却益が保険料に影響することはないので、売却した加入者本人の保険料が上がることはありません。

なぜ影響しないのかというと、健康保険の保険料は会社が支払うお給料を基にした「標準報酬月額」という指標を使って計算されることになるからです。

会社は標準報酬月額を基にして従業員の保険料を算出し、毎月のお給料から源泉徴収して国に保険料を納めています。

給与明細を見ると結構な額の保険料が控除されているので、負担に感じている人も多いのではないでしょうか?

このようにサラリーマン等の雇われ人の方は、お給料をベースにして保険料を算定しているので、不動産の売却益は算定対象から外されるため影響が出ない仕組みになっています。

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ただ注意が必要なのは、健康保険の被保険者に扶養されている被扶養者の方です。

例えば被保険者である旦那さんに扶養されている奥さんなど、被保険者の被扶養者となる人が不動産を売却して売却益が出た場合は、扶養から外れてしまう可能性があります。

保険者(組合健保や協会けんぽ)によって取扱いが変わるので詳しくは保険者に問い合わせる必要がありますが、概ね、60歳未満の場合は130万円、60歳以上は180万円以上の収入があったり、被保険者の収入の二分の一以上の収入があると一時的に扶養から外されてしまうことがあります。

扶養から外れると次項で説明する国民健康保険に加入しなければならず、その場合は一定の保険料を納める必要が出てきます。

被扶養者であれば保険料はかかりませんから、扶養から外れることで出費が増えることになり痛手となります。

被扶養者となっている人は不動産を売る前に健康保険の保険者に取り扱いを確認しておくようにしてください。

ただし、もし一時的に扶養から外れても翌年にはまた収入額は元に戻るので、他に大きな収入がなければまた扶養に入ることができるでしょう。

ですが、健康保険の扶養者の認定が2018年10月1日から厳格になりました。詳しく説明した動画を見つけたので気になる方はどうぞ。

【健康保険の「扶養者」認定が2018年10月から厳しくなる これからどうなるの?】

「②国民健康保険」加入者への影響は?

国民健康保険の加入者への影響
国民健康保険は、自営業者など他者に雇われずに働くスタイルの人や、一定年齢以下の若年者で無職の人などが加入する医療保険です。

国民健康保険の加入者は不動産の売却益の影響が関係してくることがあり、保険料が上がる可能性が出てきます。

国民健康保険の加入者の場合、雇われ人の方のように企業が支給するお給料を保険料の算定に用いることができません。

そのため、個々人の収入を基にした所得をベースに保険料を算定することになります。

税金の取扱い上では、所得税は事業所得や雑所得などほとんどの所得群は合算して課税する「総合課税」の対象ですが、不動産の譲渡所得はそれらとは切り離して処理される「分離課税」の対象になります。

しかし国民健康保険は税金とは異なるシステムで動いているので、総合も分離も関係ありません。

事業所得や雑所得、配当所得だけでなく、不動産の譲渡所得も合算して算定ベースにされることになるので、不動産の譲渡で譲渡益が出ていれば、その分高額所得者として扱われ、保険料が上昇する可能性が出てきます。

不動産譲渡における売却益は以下の計算式で算出します。

売却益=不動産譲渡収入-(取得費+譲渡費用)

不動産譲渡収入は買い手からいただく購入代金のことです。

取得費は売却対象物件を取得した時にかかった経費で、譲渡費用は譲渡した時にかかった経費のことをいいます。

これらの各項目については別章で解説していますので参考にして頂きたいのですが、ともかく経費を引いてもなお残った譲渡収入(売却代金)が売却益となるわけです。
売却した時の税金の計算はこちらからできます。
⇒『不動産売却時の税金を計算する(計算機)

もし土地の下落などで経費よりも譲渡収入額が小さくなり、譲渡益が出なければ儲けが出ていないことになるので、保険料の算定ベースに影響が出ませんから国民健康保険の保険料にも影響が出ません。

もし売却益が出た場合でも、不動産譲渡所得税の処理の過程で特例を使って減額することができます。

居住用不動産の譲渡にかかる3000万円の特別控除」を使うことができれば、売却益から3000万円を控除することができるので、マイホームを売るようなケースでは多くの場合譲渡所得税がかからないか、0にはならなくとも税額を大きく減らすことができます。

国民健康保険の保険料算定においては、算定の基礎となる個人の所得の中で不動産譲渡所得に関しては3000万円の特別控除を経た金額を使用することになるので、医療保険における保険料算定に関しても負担を大きく減らすことができ、もし売却益が0になるようであれば、保険料額に影響はないことになります。

ただ、特例は一定の条件を満たした場合にのみ利用できるものなので、マイホームの売却ケースであれば常に利用できるとは限りません。

3000万円の特例については、条件等も含めて別章で解説していますのでご参照ください。
3000万円の特別控除 不動産売却時に使える「3000万円の特別控除」を受ける方法や条件と必要書類

つまるところ、「影響が出る可能性がある」という表現になるのは、経費を差し引くことができることや特例で譲渡益を減算することができることもあるので、ケースによって保険料算定に影響をもたらす譲渡益が出ることもあれば出ないこともあるからです。

影響が出る場合でも、不動産譲渡所得は一時的な臨時収入ですので、翌年にはまた元の保険料額に戻ります。

国民健康保険はお住まいの各自治体(市区町村)によって計算の方法が異なるので、保険料にどれくらいの影響がでるかは各自治体に問い合わせるしかありませんが、ここでは保険料の中身について最低限知っておくべきことを確認します。

国民健康保険の保険料は「医療分保険料」「後期高齢者支援金分保険料」、「介護保険料」の三つの合計額となり、それぞれの計算には「所得割」という計算要素が絡んできます。

字のごとく、所得に応じて負担額が変わるもので、事業所得などのほかに不動産の譲渡所得も加味されます。

所得額が大きくなるほどに所得割の負担が増えるので、保険料全体の負担が増えるという仕組みになっています。

そしてここでは少なくとも、国民健康保険の算定基礎となる所得に加味される不動産譲渡所得に関しては、経費や特別控除による減算をした後の数字で計算するのだということを押さえておいてください。

なお国民健康保険は被保険者自身が加入する独立した医療保険制度ですので、誰かの扶養に入るという概念はありません。

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「③共済保険」加入者への影響は?

共済保険加入者への影響
共済保険は公務員が加入する医療保険で、保険料の算定方法は①の健康保険と同じくお給料をベースにした標準報酬月額を利用して計算することになります。

従って不動産の譲渡益の影響は保険料の算定に及ばないので、保険料額が増えることはありません。

ただしこちらも被保険者自身が売り主となった場合であって、被保険者の被扶養者が所有する不動産を売って譲渡益が出た場合には、一時的に高額所得者となり被扶養者の条件から外れてしまう可能性があります。

実際の対応は保険者によって異なるので問い合わせが必要です。

「④後期高齢者医療制度」加入者への影響は?

後期高齢者医療制度加入者への影響
後期高齢者医療制度は、原則75歳以上の高齢者が加入することになる医療保険制度で、一定の障害を持つ65歳以上の方も加入対象となる場合があります。

後期高齢者医療制度の保険料算定は、国民健康保険と同様に「所得割」の計算要素が絡んできます。

総所得額が保険料の計算ベースになり、総所得には不動産譲渡所得も含まれてくるので保険料額に影響が出る可能性が出てきます。

この世代は年金収入が主な収入源になると思いますが、年金は雑所得扱いです。

不動産の譲渡益が出て不動産譲渡所得がある場合、雑所得と不動産譲渡所得が合算されることになりますから、総所得額が大きくなる分保険料を上昇させる可能性が出てきます。

ただ、この場合も国民健康保険と同じく不動産譲渡所得の計算では取得費や譲渡費用などの経費を譲渡収入から差し引くことができ、そしてその結果譲渡益が算出された場合にのみ総所得額が上昇することになります。

また同様に「居住用不動産の譲渡にかかる3000万円の特別控除」を利用できる場合には、譲渡益を圧縮したり、0にできたりします。

特例を利用できる場合は適用後の数字で後期高齢者医療制度の保険料の計算がなされるので負担を軽減でき、譲渡益が0になるのであれば保険料には影響が出ないことになります。

譲渡益が出る場合に保険料にどれくらいの影響があるかは各保険者によって異なるので、保険者となる各都道府県の後期高齢者医療広域連合に問い合わせが必要です。

仮に保険料に影響が出たとしてそれは一時的なことなので、翌年にはまた元に戻ります。

なお後期高齢者医療制度の加入者は国民健康保険と同じく、独立した医療保険制度のため扶養に入るという概念がありません。

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不動産売却と健康保険料のまとめ

この章では不動産の売却によって健康保険(医療保険)に影響が出るかどうかを見てきました。

公的医療保険のシステムはかなり複雑ですが、不動産の売却による影響の有無に絞ってみると、被保険者本人に直接影響が出る可能性があるのは公的医療保険制度のうち自営業者等が加入する国民健康保険と高齢者が加入する後期高齢者医療制度の加入者となります。

不動産の売却益が出る場合は総所得額が大きくなることから保険料算定の基礎が増え保険料が一時的に増額される可能性が出てきます。

ただし不動産譲渡所得の計算では一定の経費を差し引くことができ、税金面での特例を利用できる場合は特例適用後の数字を使用するので、譲渡益を圧縮することができます。

その結果譲渡益が0になれば保険料に影響は出ません。

健康保険と共済保険の被保険者については影響がありませんが、被扶養者を抱えている場合で、当該被扶養者が不動産を売却した場合は一時的に収入が増えることから被扶養者としての条件を満たさなくなる可能性があることに注意が必要です。

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