不動産売却した年の固定資産税は誰が払うの?

不動産売却した年の固定資産税は誰が払うの?

不動産の売却はとても大きな取引ですので、多額のお金が絡んでくる分慎重に進める必要があります。

売り主、買い主双方は時間をかけて様々な交渉項目の妥結を目指しますが、意外と考えが及ばないのが固定資産税についてです。

不動産売却では譲渡所得税に目が行きがちですが、税金はそれだけではありません。

本章では不動産を売却した年の固定資産税の支払いに焦点を当てて見ていきます。

固定資産税の納税義務は売り主にあり

固定資産税の納税義務は売り主にあり

納税義務は売り主ある解説をしています。

税金というのは国民同士の問題ではなく、国や自治体などの課税者と納税義務者との間の問題です。

所有者不明土地の固定資産税の納税義務者が誰になるのかなど色々な問題もありますが、複雑なケースでなければ基本的にはシンプルで、毎年1月1日時点で対象不動産を所有している者が固定資産税の納税義務者になります。

課税時点がピンポイントで定められているので、判断に迷うことは通常ありません。

ここでいう所有者とは、不動産登記簿に所有者として記載されている者のことをいいます。

つまり、年の途中で不動産を売却しても、納税義務者はその年の1月1日時点の所有者=売り主になるということです。

ここで、納税義務者と費用負担者は分けて考える必要が出てきます。

固定資産税は自治体が徴税するものですから、対象不動産を管轄する市区町村に対しては売り主が納税の全責任を負うものの、その費用負担は買い主と分担することが多くなります。

費用分担について次の項で見てみましょう。

固定資産税の費用分担はどうする?

固定資産税の費用分担はどうする?

固定資産税の費用分担について詳しく解説しています。

売った後の不動産の固定資産税まで売り主が負担するのは不公平ということで、対象物件を買い主に引き渡した日以後の分は買い主に費用負担させるのが合理的で納得性があります。

例えば売却する物件を7月1日に引き渡したとすれば、売り主は課税時点である1月1日~引き渡し前6月30日までの分を負担し、それ以後は買い主が負担するのが理にかなっています。

仮に固定資産税額が30万円だとすると、以下のような按分計算になります。

30万円×180日/365日=147945円

そして7月1日~その年の12月31日までの分は、買い主が固定資産税の費用を負担するということになります。

按分すると以下のようになります。

30万円×185日/365日=152055円

不動産から生じる実益を享受するものが税金の負担を引き受けるということで、売り主も買い主も納得しやすいと思います。

ただし、必ずしも上記のようになるとは限らず、地域の商慣習によって双方の分担する起算日がずれることもあります。

関東と関西で日割り起算日が異なることも

関東と関西で日割り起算日が異なることも

関東と関西で日割り起算日が異なることもるので注意!

前項では固定資産税の課税時点である1月1日を起算日にしましたが、地域によって起算日が異なることもあります。

主に関西方面では4月1日を起算日とするところもあるようですので、この場合の考え方を見てみましょう。

この場合、前項の例を踏まえると売り主の負担する期間は4月1日~物件引き渡し前までの6月30日までとなり、案分すると以下のようになります。

30万円×90日/365日=73973円

買い主側は引き渡しを受けた7月1日~翌年度の3月31日までの分を負担し、案分すると以下のようになります。

30万円×275日/365日=226027円

起算日が異なると、このように双方の負担額が変わることになるので、いつの時点を起算日にするかは意外と大きな争点になります。

売り主が主張しなければ日割り精算されないことも!

売り主が主張しなければ日割り精算されないことも!

売り主が主張しなければ日割り精算されないこともあるので注意しよう!

売り主として注意しておかなければならないのは、売買取引にかかる固定資産税の日割り精算は、自分から主張しないといけないケースもあるということです。

日割り精算は売り主側の税負担を軽減するものですから必ず主張していきたいものではありますが、実は法律などで定められたものではありません。

大抵は仲介に入る不動産業者が提案してくれると思いますが、提案しない不動産業者もいます。

その地域の商慣習として日割り計算をしない風習かもしれませんし、売買取引を穏便に成立させることを狙ってあえて助言しないこともあるかもしれません。

買い主側も、多くの場合不動産取引の経験が少ない素人の方でしょうから、固定資産税の日割り精算というもの自体を知らないことが多いですし、知っていたとしても、買い手には不利になるものですからあえて自分から申告するようなことは避けるでしょう。

ですから、固定資産税の日割り精算については売り主側が自主的に主張して行く姿勢が求められます。

日割り精算について合意したら、その旨を売買契約書や重要事項説明書などに記載しましょう。

念のため、不動産業者を介してでもよいので買い主にもしっかり理解してもらうように説明してあげると安心です。

納税資金の原資確保に留意しよう

納税資金の原資確保に留意しよう

納税資金の原資確保に留意しようについて詳しく解説しています。

固定資産税は物によっては数十万円~数百万円レベルの負担が生じます。

何らかの資金需要があって不動産の売却を考えている人にとっては、納税資金の確保に問題が生じることもあります。

取りあえず自己資金で納税できる人は問題ありませんが、そうでない場合は少なくとも納税期日までに固定資産税の清算金が手元に届くように調整が必要です。

固定資産税の課税時期は毎年1月1日で、その時点の所有者に課税されますが、実際の徴税は「年度」で考えることになり、各年度の4月1日~翌年の3月31日までの分として納税を求められます。

年度分の納税通知書が4月~6月頃にかけて送られてくると思いますが、一括で払うこともできますし、分割で払うこともできます。

分割払いの場合、第一期分、第二期分などそれぞれに納付期限が定められているので、その時期を逸するとペナルティを課せられてしまう恐れがあります。

一方、固定資産税の日割り精算によって買い主から得る清算金は、契約で定めた時期に支払われます。

多くの場合、引渡しと同時に行われる物件自体の売買代金の残額精算と同時に、固定資産税の日割り清算金も支払われます。

もし引き渡し日がズレてしまった場合、厳密には清算金の計算のし直しが必要になりますが、手間と時間がかかるので金額はそのままにすることが多いです。

ただし、納税期限に間に合わなくなることが無いように、清算金の支払期日については契約上で配慮が必要になることもあります。

対行政としての納税義務は売り主にあるわけですから、期日に納税資金を手元に用意できるかどうか、日割り精算金の受領時期を考えて問題ないかチェックしましょう。

まとめ

本章では不動産を売却した場合の固定資産税の扱いについて見てきました。

大きなポイントは、納税義務者はあくまで売り主であるため、法律上の責任は売り主が負うということです。

引き渡し日以降の費用負担については、買い主側に実質負担をさせるため、日割り計算をして精算することが多くなります。

ただし法的な義務ではないので、日割り精算についてだれも助言してくれないことがありますから、自分で知っておくことが大切です。

具体的な日割り負担の中身は地域によっても異なりますから、まずは仲介に入る不動産業者に聞いてみましょう。

その地域に日割りの慣習がないなどでよく分からないと言われたら、上で見てきたように1月1日もしくは4月1日を起算日として、物件引き渡し前後で負担を分ける方法を提案してみてください。

日割り精算については、売買契約書に記載することも忘れないでくださいね。

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