共有名義(持分)の不動産を売却する方法!委任状が必要なの?手続きの仕方や税金について

共有名義の不動産売却方法とは?

私たちが持っている多くの財産は、法律上の所有権としてはそのほとんどが自分だけの単独所有となっているはずです。

例えば、あなたがお持ちのスマートフォンやパソコン、自動車など、誰かと所有権を共有しているということはまずないと思います(家族と「共用」しているということはあるかもしれませんが、これは「共有」とは別の概念です)。

上記で上げた製品は動産の分類になり法理論上は共有にすることも可能ですが、通常はその必要性が無いので、あえて法律上の「共有」とすることはないでしょう。

一方、土地や建物といった不動産については共有になることはよくあります。

共有状態の不動産を売却するには一定の準備や手続きが必要になり、そのまますぐには売却できないことが多いです。

トラブルにならないために、今回は共有名義の不動産を売却する方法について解説していきます。

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「共有」の概念を押さえておこう

共有の概念とは?
まずは法律上の「共有」とはどういうものか、その概念を押さえておきます。

例えばですが、被相続人となる父が土地Aを二人の子ども(兄と弟)に残したとします。

遺言書も準備しておらず、子ども兄弟が遺産分割協議もしない場合、他に相続人もいなければその土地は兄弟で共有している状態です。

この共有状態とは、その土地の「面積」の半分を兄が、もう半分を弟が持っているという意味ではありません。

その「土地全体」について、兄と弟両方に所有権があることを意味します。

その財産の「全体」について複数の者が権利を持っているという点がポイントです。

その上で、どれくらいの権利を有しているかというのが「もちぶん」として表されます。

例えば持分は二分の一、三分の一などとして、持分権利の大きさを表すことになります。

この持分については、不動産登記を経ることで登記簿上に反映させることができます。

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共有名義の不動産が売りにくい理由

共有名義の不動産が売却しにくい理由
共有名義の不動産は共有者が多くなるほど売りにくくなります。

その理由は、その不動産の共有者全員の合意を取り付けなければ売却することができないからです。

共有権利者が多くなるほど、その合意を取り付けるのが難しくなるのでスムーズな売却ができなくなります。

ここで一つ疑問が浮かびます。

共有者全員の持分を合わせて、過半数が合意していてもダメなのか?ということです。

この点、売却という行為については持分の多さは関係なく、あくまで所有者全員の合意が必要になります。

法律上、売却という行為は「処分行為」というものにあたり、家屋であれば解体してしまうような行為も含みます。

こうした処分行為はその財産そのものの価値を激変してしまうことになるので、少数であっても持分を有している者の合意を必要とするのです。

これが例えば、その不動産を賃貸して収益を得ようなどという場合は「管理行為」となり、共有持分の過半数の合意があれば可能になります。

また物件の傷みを補修するなどの行為は「保存行為」にあたり、各共有者は単独で行うことが可能です。

少し難しいですが、売却という行為はその不動産の性質をガラリと変えてしまう一大事であるため、持分割合に関わらず、少数持分権者についてもその合意を必要とするということを押さえておきましょう。

共有不動産の売却手続きはどうなる?委任状が必要かも!?

共有名義売却の手続きとは?
共有者全員の合意が取れれば共有名義の不動産を売却することができますが、名義人が複数人となるので通常よりも手間が増えます。

共有名義の不動産取り引きの場合、契約の当事者のうち売り手側が複数人になるので、これらの者が連名で契約に臨む必要があります。

そのため、売買契約書には共有者全員が署名押印しなければならず、各人の本人確認などのために共有者全員分の運転免許証のコピーや印鑑証明書、住民票などを準備しなくてはなりません。

誰かが代表者に立てて契約に臨む場合でも委任状を用意しなければならず、仮に委任状を用意したとしても必ずしもスムーズにはいきません。

相手方は「本当に代表権があるのか?詐欺ではないか?」などと注意深くなるので、通常の売却よりも事実確認に時間を取られることが多くなります。

例えば委任状があるのにも関わらず、「本人の口から直接確認したい」として共有者との面談を求められることもあります。

買い手も契約上のリスクがあるのでそう簡単には信じてくれないのです。

不動産売却に際して「委任状」が必要になるケースと注意点や書き方や書式についても徹底解説!』委任状の書き方について詳しく書いています。

売り手側としてはもどかしい思いをすることが多いと思いますが、契約が流れてしまうと困るのである程度は相手に合わせるしかないのが実情です。

この点が共有不動産の売却で面倒なシーンになります。

ともかく、共有名義の不動産はこのように共有者全員の合意が無ければ売ることができませんが、何らかの理由でお金を用意しなければならない時、共有者の中に売却に反対する者がいたとしたら打つ手がないのでしょうか。

その場合でも、いくつかの方法を検討することができますので次の項から見ていきましょう。

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持分を共有者に買い取ってもらう

例えば相続で親から引き継いだ実家などは、兄弟のうちだれかがそのまま住み続けたいので売却には反対だというケースもあるでしょうし、思い出のある家を売りたくないという理由で反対する者もいるかもしれません。

そのようなケースでは、売却をしたくないと考える共有者に自分の持分を買い取ってもらうことも検討できます。

しかしこの方法では持分を買い取る側には相応の費用負担が生じますので、これを良しとしない場合や単純に資金を用意できないということもあります。

その場合、対象不動産が土地であれば「ぶんぴつ」をするという手も考えられます。

共有土地を分筆する

分筆とは、登記簿上で土地を分けて所有権者を別々にするというものです。

例えば持分が半々であれば、対象の土地を真ん中から半分に分けて、兄が東側の半分を、弟が西側の半分の土地についてそれぞれ単独で所有権を得るという具合です。

分筆をする場合は境界を確定するための測量などの手続き、そしてその後の分筆登記手続きが入るので、その分の費用、手間、時間を要すことになります。

また一つの土地をどのように区分けして分筆するのかによって、その土地の価格に差が出ることがあるので要注意です。

例えば広い道路に面している方は価値が出て、そうではない土地の方は価値が下がるということがあります。

この点は売却する際の価額に影響することもありますし、将来相続が起きてその土地が相続財産となった場合には相続税評価額に差が出ることもあります。

また分筆は土地であればできますが、家屋は分筆ということはできません。

測量に関しては土地家屋調査士、売却予想額については不動産業者、将来の相続税評価額に関しては税理士と、相談相手が複数になることも予想されるので、なかなかの負担感となるでしょう。

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市場で持分だけの売却はできるか?

不動産の「共有持分」というのは、本来それ単体でも財産的価値のあるものです。

従って不動産に関する自分の持分をそのまま市場で売るということも不可能ではありません。

「その方が単純でいいじゃないか」と思うでしょうが、実際は共有者以外で持分を買ってくれる人はまずいません。

上述したように、持分を持っていたとしてもその不動産から得られる旨みは限られます。

単独でできる保存行為などは全く旨みを持ちませんし、賃貸に出そうとしても他の過半数の権利者の同意が必要です。売却と賃貸では度地価がお得なのかを『マンションと戸建ては賃貸にするのと売却するのとどちらがお得?』で詳しく書いています。

持分だけ買い取っても自分の自由にできないのですから、買う意味がないのです。

機関投資家などが投機的な目的で、重要な不動産を持分から戦略的に取得していくなど特殊な例でなければ、持分を他人に譲渡するのは難しいということです。

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持分の無償譲渡は要注意!税金がかかる

例えば兄弟間や親子間などごく近しい間柄での共有である場合、自分の持分を相手に無償で譲ってあげるということも考えられます。

これによって誰か特定人の単独所有となれば売却手続きも簡単です。

その上で売却代金を折半するようにすれば、手続き上は簡単で売上代金をただ分配すればいいだけです。

しかし、持分も財産であるので無償で譲渡した場合はこれが「贈与税」の対象になってしまうので要注意なのです。

贈与税は無償で財産を譲り受けた方にかかる税金で、上の例では譲渡した持ち分を時価で譲渡したものとして、その利益に贈与税を課税されます。

贈与税の税率はとても高いので、税金によって利益を大きく奪われてしまうことになります。

贈与税には年間110万円までの非課税枠がありますが、これを超える部分については課税対象とされてしまいます。

では無償ではなく110万円に収まるように低額で譲渡すれば良いのかというとそうでもありません。

これは低額譲受行為となり、本来の価値との差額分がやはり贈与税の課税対象とされてしまいます。

結局、家族間であっても持分の買い取りは時価で買い取らなければならないということです。

▼贈与税について詳しくはこちらで解説しています。不動産を譲りたいと考えている方は必読です。
不動産売却と贈与税 不動産売却をすると贈与税がかかる!?税金をかけずに譲渡・贈与をする方法

共有不動産の売却代金はどうする?

売却代金
持分権利者全員の合意を取り付けて、対象不動産を売ることができたと仮定します。

その場合の売上代金についてですが、これはその不動産の持分に従って取り分を分け合うことになります。

仮に、当事者同士で共有持分とは異なる取り分とする場合、これはその金額について贈与がされたとして贈与税の課税対象になるので注意してください。

売却代金をそれぞれの適正な取り分に従って分けた後は、各人が不動産譲渡所得税の処理を行うことになります。

その際の経費についても持分に従って按分して使用することになります。

その上で、確定申告が必要な人は申告と納税の手続きを行います。

▼マンションや不動産の確定申告についてはこちらから
不動産売却と確定申告 不動産売却した時の確定申告の方法!申告時期や必要書類の書き方と要不要の判断とは?

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相続の際は所有者を一本化して相続登記を

これまで見てきて、共有不動産の売却についてどう思われたでしょうか?

「なんか色々面倒そうだな」と思われた方が多いのではないでしょうか。

不動産はできるだけ共有状態になることを避けた方が良いので、そうならないように留意すべきといえます。

不動産が共有状態になる発端は色々考えられますが、多いのは相続が起きた場面です。

被相続人に複数の相続人がいる場合は、遺言書で対象不動産をだれか特定の相続人による単独所有としない場合、そのままではその不動産は共有状態となります。

例えその登記をしなくても概念上の所有権は共有となるので同じことです。

遺言書による指示が無い場合には相続人同士で遺産分割協議を行い、不動産については特定の相続人が単独で所有するように調整しましょう。

遺言書がある場合でも、その内容が「不動産Aを兄弟の共有とする」あるいは「法定相続分の通りにする」などと指示があるかもしれません。

その指示によって結局共有状態となってしまう場合には、相続人全員の合意の元で遺言書とは異なる取り分に調整したり、特定人の単独所有とすることができます。

遺言書の指示に特別な理由が無いのであれば、不動産が共有状態になってしまうリスクを考えて、相続人同士で調整する道があることも覚えておいてください。

共有名義の不動産売却についてのまとめ

今回は共有名義の不動産を売却する方法について見てきました。

共有不動産を売却する場合は共有者全員の合意を取り付けなければなりません。

仲の良い家族同士や夫婦の共有であれば売却の意思を合致させることも比較的容易ですが、仲のよくない兄弟同士の共有などケースによっては意思の合致が難しくなり、売却が困難になる可能性もあります。

売却だけでなくその不動産の利用についても活用方法に制限が出ることがあるので、不動産の共有はできるだけ避けるのが無難です。

もし売却の合意取り付けが困難な場合は、分筆や共有者同士での持分の買い取りなど、方策はいくつかありますが一定の手間や出費が必要になります。

家族同士でやりがちな持分の無償譲渡や低額譲受などは贈与税の対象になってしまうことがある点にも注意が必要です。

不動産が共有状態になることを防ぐため、相続が起きた際には誰か特定の一人に所有権を集約するように調整することを意識してくださいね。

▼不動産売却時に起こりやすいトラブルと解決法をまとめています。
不動産売却のトラブル 不動産の売却で起きやすいトラブルとは?予防と対応策について

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